謹賀新年2022
読者のみなさま、絶望的状況に満ちた地球情勢ゆえに「おめでとう」という言葉が使えなくなって久しい私です。 ジャーナリズムは、未来を先取りして世論を導いたり、世論に警告したりする重要な役割が少なくなり、起きてしまった状況を追いかけることが多いように映ります。 地盤沈下が著しい大きな要因は、「マスコミズム」と電脳個人メディアに社会が凌駕されてしまっているからです。意図的虚偽が氾濫する世の中では、真実はしょんぼりしてしまいます。ジャーナリズムが必ずしも真実の味方でないにしてもです。 ラ米・カリブ情勢を通じて今年も、一方通行ではありますが、みなさまと対話して参ります。 5月のコロンビア、10月のブラジルの両大統領選挙が、ラ米2020年代の転機を決定づける可能性があります。 昨年「人民の反逆」に驚愕したキューバ指導部が、一党支配体制延命のためでなく、人民多数派のために行政を転換させうるか。これが問題です。 昏迷のハイチが、真っ当な選挙を実施し、正統な新政権を生み出すことができるか。そうなるのを祈りつつ、期待します。 大カリブ圏の島嶼諸国をはじめとする13カ国が団結をどこまで固めて、共同歩調をとれるか。これも焦点です。 併せてユーチューブ「デモクラシータイムス あなたに知ってほしいラテンアメリカ」シリーズを視聴していただければ幸いです。 間もなく、ブラジルからラ米が新年に突入します。 2022年元日 伊高浩昭