チリ軍政期の弁護士殺害で元諜報員2人に実刑判決

   チリでは、ピノチェー軍政期(1973~90)に犯された人道犯罪の追及が依然、続いている。最高裁は12月27日、弁護士を殺害した軍政期の秘密警察DINA(国家諜報局)の元要員2人に禁錮10年の判決を下した。

  殺されたのは、反軍政組織「革命的左翼運動」(MIR)中央委員フェルナンド・バレンスエラ弁護士。ペドロ・エスピノーサとミゲル・クラスノフの両元要員が1974年11月19日、首都サンティアゴ市内で殺害した。

  法廷は、弁護士遺族への2億6000万ペソ(約30万米ドル)の賠償金支払いも命じた。

  DINAは、1973年9月11日の軍事クーデター以後、用意していた標的名簿に基づき、また派生的に、計3200人を殺害した。拉致、拷問、殺害、遺体隠しを恣にした。

  ガブリエル・ボリッチ次期大統領は「人道犯罪の無処罰は許さない」と発言しており、来年3月からの新政権下でも軍政期の実行犯追及が続く。

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