チリ大統領選挙決選、投票開始

  チリ決選投票は12月19日午前8時(JST20日午後8時)、投票が始まった。午後6時(同20日午前6時)まで続く。有権者は18歳以上の1500万人。

 11月21日の第1回投票時の投票率は47%と低かった。決選の投票率が高くなれば、それは現状への不満の強い若者層が多く投票所に向かったことを意味し、若い候補が有利になる。

 世論調査会社の調査やマスメディアの出口調査による当落速報は、投票終了の午後6時にラテ(ラジオ・テレビ)やSNSで伝えられる。

 今回の選挙は、1990年3月11日の民政移管後の大統領5人(延べ7人)を選んだ7回の大統領選挙の中で最も対立状況が激しい。

 それは民政移管後31年経ち、政経両面で転換期にあるこの国で、伝統的左右政党連合に属さない左右両候補が決選で政権を争うからだ。

 穏健左翼のガブリエル・ボリッチ(35)と、極右のホセ=アントニオ・カスト(55)。ボリッチは極左でなく、「両極端の争い」とする報道は的外れだ。

 今年6月のペルー決選で、右翼ケイコ・フジモリを破った現大統領ペドロ・カスティージョを「極左」とした間違いと同種のものだ。

 チリの極左は、11月の第1回投票に出馬した7候補のうち、得票最下位だった「愛国同盟」のエドゥアルド・アルテ―スである。1・47%しか得票できなかった。

 前大統領(現・国連人権高等弁務官)ミチェル・バチェレ―型の穏健左翼ボリッチと、トランプ前米大統領の側近だったスティーヴ・バノン型とも形容される極右カストのいずれが次期大統領になるかは、ラ米の政治状況に大きな影響を及ぼすことになる。

▼在日チリ人はボリッチ支持

 東京のチリ大使館で12月19日、在留チリ人120人が投票。ボリッチが91票、カストが29票、それぞれ獲得した。

 豪州ではボリッチ982、カスト376。乳国(NZ)「はボリッチ738、カスト118。シンガポールは買うと22、ボリッチ13だった。

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