マクリ前亜国大統領が「非合法諜報」で起訴さる

    亜国のマウリシオ・マクリ前大統領は12月1日、同国海軍沈没事故で殉職した乗組員の遺族たちの情報を連邦諜報局(AFI)に非合法に収集させた容疑で起訴された。

   マクリはチリ滞在中に起訴の一報を得、帰国した。法廷はマクリに保証供託金1億ペソ(約100万米ドル)を課し、出国を禁止した。

   潜水艦サンフアンは2017年11月15日、亜国南部パタゴニア沖の南大西洋を潜水航行中、行方不明になった。1年後の18年11月16日、コモドロ・リバダビア港南東沖500㎞の深さ907mの海底に沈んでいるのが確認された。

  同艦は要員44人を乗せ、ティエラデルフエゴ州都ウスアイアから母港マルデルプラタに向かっていた。要員には、亜国海軍初の女性潜水艦乗務士官1人も含まれていた。

  潜水航行中に使える酸素は7日分で、不明1週間後には全員絶望と見られた。マクリは潜水艦行方不明後5日経った17年11月20日、遺族たちに初めて会った。非合法諜報活動は、それ以後に始まったもよう。

  艦の残骸は、海底に広範囲に散らばっているのが確認された。今年21年10月24日、マルデルプラタ海軍基地前に44人の慰霊碑の除幕式が挙行された。

  マクリは23年実施の次期大統領選挙での返り咲きを狙っている。今年11月の国会議員選挙では自派が躍進。それだけに、起訴は痛手だ。


 

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