ペルー大統領弾劾審議開始決議が否決さる

    ペルー国会(1院制、定数130)は12月7日、ペドロ・カスティージョ大統領を「無能」として弾劾審議する決議案を賛成46、反対76、棄権4、不参加4で否決した。審議開始には定数の4割52の賛成票が必要だが、これに6票届かなかった。

   弾劾審議は、野党第1党でケイコ・フジモリ元大統領候補が率いる人民勢力(FP)、国よ前進せよ(AP)、人民刷新(RP)の右翼・極右3党が働きかけたが、多数派工作に失敗した。

   ケイコ党は、PPクチンスキ、マルティン・ビスカーラ両元大統領の弾劾には成功したが、今回は不成功だった。クチンスキは2016年の大統領選挙でケイコを決選で破り就任した大統領だった。クチンスキは事実上弾劾される直前に辞任した。その後を継いだビスカーラは弾劾された。

   今年の大統領選挙決選でカスティージョに僅差で敗れたケイコは、弾劾行動を早晩起こすと予測されていた。その通りになったが、審議を阻まれ、敗北した。

   2026年の次期大統領選挙出馬(4度目)への意欲を失っていないケイコにとり、「決選で敗れると弾劾に動く」との定評が定着した事実は極めて好ましくないはずだ。 

コメント

このブログの人気の投稿

ラ米学徒、久保崎夏の思い出

『ホンジュラスに女性大統領誕生』公開のお知らせ

メキシコ外相が「メリダ計画」終了を宣言