ペルー政権が「第2次農地改革」に着手へ

         ペルーでは、フアン・べラスコ=アルバラード軍政大統領期(1968~75)の1969~70年に農地改革が実施された。これを「第1次農地改革」と呼ぶが、カスティージョ現政権は「第2次農地改革」に近く着手する。

   ビクトル・マイタ農地開発・灌漑相は9月30日記者会見し、クスコ州内で10月3日に「第2次農地改革」を開始する、と発表した。農地工業化法、および農地協同組合完成法に基づき実施され、220万零細農民が恩恵を受けることになるという。

   だが農民の能力強化や農産品加工業推進が「改革」の柱であり、第1次改革時のような大規模な農地接収はない。灌漑事業の活性化も図られる。

   「第2次」とは、第1次改革を補完するという意味と窺える。 

▼第2次改革着手

   ペドロ・カスティージョ大統領は10月3日、クスコ州内のVRAEM渓谷で「生産力刷新・技術移転センター」の開所式を主宰、これをもって「第2次農地改革」に着手した。

   大統領は記念演説で、「改革は、ペルーの零細農民200万人に正義をもたらすため」と強調。「第1次農地改革は構造的過程で実施された。だが歳月が経ち、我々農民は無視されてしまった。しかし半世紀以上を経た今、農地を巡る収奪と不平等に終止符を打つため、ペルーが立ち上がった」と述べた。

   

   

   

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