広島・長崎被爆の惨劇を記す書籍『爆弾』が刊行さる リンクを取得 Facebook Twitter Pinterest メール 他のアプリ 8月 07, 2021 この夏、広島・長崎への原爆投下による惨事を詳述する『爆弾』という本がフランス語で刊行された。 ベルギー人作家ディディエ・アルカントゥ、カナダ人イラストレイター、デニス・ロジャー、フランス人ジャーナリスト、ローラン=フレデリック・ボレエの共著。 その西語版『ラ・ボンバ』も、スペインの出版社ノルマから出た。472頁と分厚い。 リンクを取得 Facebook Twitter Pinterest メール 他のアプリ コメント
ラ米学徒、久保崎夏の思い出 9月 08, 2021 ラテンアメリカを愛し踏査し料理を身に着け友人をつくったラ米学徒・久保崎夏(くぼさき・なつ)が9月4日、41年の人生を終えた。その葬儀が本日8日、埼玉県草加市にある谷塚斎場で挙行された。 故人の遺志により「無宗教」の音楽葬として催され、女性音楽家2人がヴァイオリンとエレクトーンをそれぞれ演奏、その重厚にして物悲しい曲を枕に、葬儀は進行した。 父親の久保崎輯さんが喪主として挨拶。伯父・早乙女勝元さんは、大学生だったころの夏らとミャンマー(旧名ビルマ)を訪問し、自宅軟禁中だったアウン・サン・スー・チーと面談した逸話を明かした。夏の従姉・早乙女愛さんも夏の思い出を語った。 夏は明治大学を卒業して数年後、立教大学ラ米研究所の受講生になった。スペインの「ベンポスタ子ども共和国」のベネズエラ版「共和国」に半年滞在し、ラ米に関心を抱いた。好きになったのだ。だからラ米研にやってきた。 私は2005年4月から14年3月まで9年間、ラ米研の「現代ラ米情勢」という講座の担当講師だった。夏は優秀な受講生だった。読み聴いて学んだことを、現地に赴き、脚と目で確認した。だから休暇をやりくりしては、ラ米を、そして世界を旅行していた。 葬儀にはラ米研時代の級友7人も参列した。メキシコ市在住の級友2人からは弔電が届いた。ブエノスアイレスやバルセローナの友人らからも悼む声が届いていた。 私はジャーナリズム活動の一環として、来日するラ米諸国の文化人、知識人らにインタビューするが、夏には10人ぐらいの取材で、相手の人物を撮影する写真家を務めてもらった。 そのなかには、文豪ボルヘス夫人マリーア・コダマ(日系亜国人)、ノーベル文学賞作家マリオ・バルガス=ジョサ(ペルー人)、キューバ性教育センター所長マリエラ・カストロ(ラウール・カストロ前共産党第1書記の娘)らが含まれている。夏は物おじすることなく、淡々と撮影をこなした。 夏は、ラ米の白い民俗衣装に身を包んで横たわっていた。若くして不治の病に侵された無念さからは解放されていたが、その情念の残り香が漂っていた。 薔薇やさまざまな花で棺を飾るとき、彼女の顔の周囲は赤薔薇で包まれた。メキシコ調の色彩であり、フリーダ・カロに少し似た雰囲気が醸し出された。 夏は1980年6月生まれ。初夏の産ゆえに「夏」と命名された。私は西語の男性 続きを読む
『ホンジュラスに女性大統領誕生』公開のお知らせ 2月 12, 2022 ユーチューブジャーナリズム「デモクラシ―タイムス」「あなたに知ってほしいラテンアメリカ」シリーズ最新版として『ホンジュラスに女性大統領誕生』が公開されました。 司会の高瀬毅さんと私の対話形式で、一時間番組です。どうぞ、ご覧ください。 20220213 伊高浩昭 続きを読む
メキシコ外相が「メリダ計画」終了を宣言 9月 29, 2021 メキシコと米国の間には、「メリダ計画」という麻薬取締協力の枠組みがあった。マルセロ・エブラ―ル墨外相は9月29日、メリダ計画は終わったと宣言した。 フェリーぺ・カルデロン大統領期のメキシコ政権(2006~12)は発足直後の2006年12月、「麻薬戦争」を開始した。当時コロンビア政府が展開していた対ゲリラ戦を柱とする「麻薬戦争」に、米国はクリントン政権末期から「コロンビア計画」を通じて肩入れしていたが、時のブッシュ息子米政権は07年、メキシコの麻薬戦争への支援を決めた。 米政府は、メキシコの後背地である中米北部を、コロンビア、ペルー、ボリビアなどで生産されるコカインの中継地と見なし、メリダ計画の枠組みに含めていた。 米議会の承認を得て 08年、正式に「メリダ計画」は発足した。米軍が巨額の資金を投入して、メキシコ軍・警察に、戦略・戦術、軍事訓練、兵器、諜報などの分野で支援。カルデロン政権の麻薬戦争は激化し、全土で夥しい数の人道犯罪が起きた。 軍隊出動で一般市民の犠牲が最悪の状態になった半面、麻薬マフィアは、カルデロン政権に協力するものと、そうでないものとに分かれ、反逆するマフィアが主として攻撃された。その状態はカルデロン政権終了と共に麻薬戦争が終わった後へと続き、今日に至っている。 エブラ―ル外相は、「メリダ計画は終わった。我々は別の次期に入りつつある」と述べ、従来の「計画」終了が墨米間で共通の認識になっていることを指摘した。外相は理由として、10月8日メキシコ市で墨米政府間の高級会合が開かれ、新しい枠組みが形成されることを明らかにした。 会合には米側からアントニー・ブリンケン国務長官、アレハンドロ・マヨルカス国土安保長官、メリック・ガーランド司法長官らが出席する。会合では「合意文書」が調印されるが、それは終焉したメリダ計画に替わる新しい治安協力の枠組みを創るものという。 新文書は、「相互に敬意を払い合う相互尊重」を基本精神として協力し合うのが主眼。外相は、「共同行動をとるという点でメリダ計画と大きく異なる」と強調した。 外相は、現在のメキシコの最大の治安問題は暴力事件と殺人事件の減少を図ることとしながらも、会合では、なぜ米墨両国で麻薬消費が増えているのか、についても議論すると述べた。 会合で文書内容が正式に策定された後 続きを読む
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