ペルーで子どもにつける両親の苗字の順を自由化
ペルー人は6月30日から、子供の姓となる父母の苗字を並べる順番を自由に選べることになった。スペイン語の習慣で、従来は名の後にまず父姓、次いで母姓を並べていた。
憲法裁判所は21日、国家身分・婚姻登録庁(RENIEC)を相手取った市民の訴えを要れ、「父姓が先、次いで母姓」と規定していた民法第20条を「ジェンダー平等上、好ましくない」として改正していた。
従来の並べ方は、父姓と母姓が簡単にわかり、便利ではあった。
メキシコの壁画家、故ダビー・アルファロ=シケイロスは、父姓アルファロでなく、ポルトガル系の母姓シケイロスを名乗っていた。
このように、どちらか一方の苗字を名乗るのはスペイン諸国で自由だが、シケイロスの国メキシコでも、公式文書には父姓、母姓の順に書くよう規定されている。
ポルトガル語ではスペイン語とは逆に、名の後に先ず母姓、次いで父姓を並べる。ジェンダー平等が叫ばれる世、苗字の並べ方の自由化は今後進むだろうが、それによって父姓母姓の区別は困難になってゆく。
日本では、「夫婦別姓」問題が起きているが、そのような問題は西葡両語諸国などにはもともとない。ペルーでは、とくに今後生まれる子に父母は自由に苗字の順を決められるようになった。
父親が認知しない子は母姓だけを持つが、今後、父親が認知すれば、子は母姓の後に父姓を付けられるようになった。
この民法改正により、成人は名前を2つまで自由に選べるようになった。両親から来た姓の順序も、正当な理由があれば替えられるようになった。
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