コロンビアの極右・新自由主義政権が窮地に
コロンビアで反政府抗議行動が全国ゼネストの形で10日間 も続き、すでに死者37人が出ている。このような全国規模の激しい抵抗運動は近年なかったことだ。
極右で新自由主義路線のイバン・ドゥケ大統領は4月末、税制、保健、労働、年金の改革政策を打ち出した。増税や歳出削減が狙いで、貧困大衆に打撃となる政策だった。
労連は4月下旬ゼネストを打ち、国際労働者の日(メイデー)を含め、ストライキと反政府抗議行動が一体化して10日間も続いている。ドゥケ大統領は政策を白紙に戻したが国民の怒りは収まらず、政府を窮地に追い込んでいる。
ラ米や欧州諸国から、コロンビア当局による市民弾圧への非難が出ている。機動隊のほか、陸軍が治安出動している。
この国では来年、大統領選挙が実施される。コロンビアは現代政治史上、左翼・革新・進歩主義政権が一度も出ていない「南米一保守的な国」。だが22年大統領選挙では革新候補が勝つ可能性が出ている。
今回の全国的な反政府行動という有権者の「実績」が大統領選挙に影響を及ぼすことは疑いない。
▼コロンビアが玖外交官1人を追放へ
コロンビア政府は5月7日、玖大使館のオマール・ガルシア1等書記官を「好ましからざる人物」に指定、国外退去を命じた。玖政府は強く抗議している。
▼死者47人に
コロンビア平和研究所(INDEPAZ)は5月8日、同日まで11日連続する反政府行動で死者は47人い達した、と明かにした。うち39人の死因は警察の弾圧という。963人が不法逮捕され、うち12件は性的暴行を伴った。また負傷者のうち12人は目をやられた。
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