ボリビア検察が暫定大統領のお手盛り就任劇を捜査
ボリビア検察庁は5月11日、同国で2019年11月に起きた軍事クーデターの直後に政権に就いたジャニーネ・アニェス元暫定大統領の「お手盛り就任」の捜査を開始した。国会のアンドロ―二コ・ロドリゲス上院議長の告発を受けてのことだ。
クーデター派だった極右のアニェス(当時上院第2副議長)は、告発によれば、一方的に上院議長就任を宣言、次いで暫定大統領の席に着いてしまった。憲法で上院議長は大統領継承権1位。
当時のエボ・モラレス大統領が軍部に辞任を強制されたクーデタ-のどさくさに紛れて演じられた政権乗っ取り劇だったと、アルセ現政権は見ている。モラレスとアルセの政権党は社会主義運動(MAS)で、当時も現在も国会で第1党。
憲法は第1党から上院議長を出すと定めており、解任、辞任、病気、負傷、死去などで議長不在となった場合、第1党の議員が議長に就任する。少数野党所属のアニェスは、当時のMASの上院議長がクーデターの政治的重圧を受けて辞任を迫られた状況の下、自ら議長、次いで大統領に就いてしまった。
ロドリゲス現議長は、この点を捜査するよう検察に告発した。アニェスは昨年11月、アルセ政権発足時にブラジルヘの逃亡を謀って阻止され、3月逮捕された。政治首都ラパスの女性刑務所に収監されている。
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