ボリビア大統領が「母なる大地経済」建設を提唱

     国連「地球国際日」(4月22日)はラ米では「世界母なる大地の日」と広く呼ばれている。2009年に提唱者であるボリビアのエボ・モラレス大統領(当時)らの尽力が実り、この日が定められた。

  この日、ボリビアの政治首都ラパス中心部のサンフランシスコ広場では「母なる大地の日」を記念して物産展示販売市が開かれ、ルイス・アルセ大統領、ダビー・チョケウアンカ副大統領らが視察し、出店した庶民と交歓した。

  アルセ大統領は翌23日にはラパスで「パチャママ(母なる大地の神)との再会」フォロ(フォーラム)を主宰、ボリビア訪問中のベネズエラのホルヘ・アレアサ外相も出席した。

  フォロでアルセは、「野蛮な資本主義による過剰開発が、世界中の人民と大自然との調和を破壊し、温暖化など気候変動や多数者の貧困を招いている」として、先進資本制諸国 の責任を指摘。

  さらに同諸国は「緑の資本主義(環境資本主義)」を打ち出しているが、大自然との均衡の下、地球の富を全人民に分かち合わせることを可能にする「母なる大地経済」を創建しよう、と呼び掛けた。

  このフォロはALBA(米州ボリバリアーナ同盟)との連携で開催された。遠隔参加したニコラース・マドゥーロVEN大統領は、ジョー・バイデン米大統領の肝煎りで22~23日、「気候変動遠隔首脳会議」が開かれたのを指摘しつつ、「この好機に世界の革命勢力は社会運動、環境運動を活発化させよう」と訴えた。

  ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領も遠隔参加で、「大自然を少しでも回復させよう」と述べた。キューバのブルーノ・ロドリゲス外相も同様に参加した。

  一方、アレアガVEN外相は21日、モラレス元大統領の拠点コチャバンバ州エル・トロピコ地方のチモーレでモラレスと会談するととともに、パチャママ行事に参加した。 

  

 


コメント

このブログの人気の投稿

ラ米学徒、久保崎夏の思い出

『ホンジュラスに女性大統領誕生』公開のお知らせ

メキシコ外相が「メリダ計画」終了を宣言