亜国ペロン派政権が人権外交で米国に同調
ジュネーブの国連人権理事会は10月6日、VEN人権状況に関する「事実確定任務」を2年間延長する決議案を、賛成22、反対3、棄権22で可決した。
賛成国には、亜伯智秘URUのラ米5カ国、バハマ、日韓などが含まれている。棄権国にはメキシコ、インドが加わっている。反対はベネズエラ、フィリピン、エリトリア。
注目されたのは、ペロン派政権のアルゼンチンが「対VEN批判外交」に転じる賛成票を投じたこと。国際通貨基金(IMF)などに巨額の債務を抱えるフェルナンデス亜政権は、米国の圧力に屈したと見なされている。米国は人権理事会を脱退している。
ホルヘ・アレアサVEN外相は、賛成に回った亜国に遺憾の意を表明した。また制憲議会(ANC)のディオスダード・カベ―ジョ議長は、「亜VEN外交を正すため、VEN駐在大使をペロン派左翼陣営から派遣してほしい」と呼び掛けた。
亜国の駐VEN大使を2006~11年務めたアリシア・カストロ大使は、アルベルト・フェルナンデス大統領の「変節」に怒り、すでに任命されていた次期駐露大使の職を辞した。
カストロ大使の駐在したVENはチャベス時代だった。亜国はネストル・キルチネルと妻クリスティーナ・フェルナンデスのペロン派左翼政権期で、両国は蜜月時代にあった。
昨年末に発足した現政権は、フェルナンデス大統領がペロン派中道、クリスティーナ・フェルナンデス副大統領が同左翼。
一方、ニコラース・マドゥーロ大統領は6日、スイスのユルグ・スプレシャー新駐VEN大使から信任状を受理した。スイスは、フアン・グアイドー国会議長とマドゥーロ大統領をそれぞれ認めている。
だがスイスは欧州諸国に同調して、厳しい対VEN外交を展開していた。それだけに「意外性」のあるこの日の信任状受理の儀式を、VEN国営テレビは細かく中継した。
▼亜国大統領が反論
アルベルト・フェルナンデス大統領は10月11日、国連人権理事会での投票はイデオロギーとは無関係で、「VEN国民に早く共存共生状態を取り戻してほしいとの願いからだ」と強調した。
大統領はさらに、「対VEN軍事介入は許しがたいし、経済封鎖にも反対する」と、従来からの立場を表明した。
▼バイデンが集票演説でVEN批判
米民主党の大統領候補ジョー・バイデン前副大統領は10月6日、ラ米系有権者の多いマイアミで遊説、「マドゥーロは独裁者で、VEN国民に信じがたいほどの害悪を及ぼしている」として、「VEN民主化には米国の支援が必要だ」と述べた。
またキューバについては、米玖国交再開を果たしたオバマ前政権と比べ、キューバ民主化は進んでいないとして、トランプ政権の対玖政策を批判。「対玖政策見直しが必要だ」と強調した。
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