秘伯大統領が国境地帯で会談

秘伯両国大統領が2月3日、伯ロンドニア州都ポルトヴェーリョで会談した。訪問者のペドロ・カスティージョは穏健左翼、迎えたジャイール・ボウソナーロは極右。だが両首脳はイデオロギーの隔たりを棚上げして話し合った。    カスティージョには外務、国防、通商、観光の4相が同行。ブラジル側の閣僚たちと、それぞれの問題で話し合った。これに基づき両大統領は、国境協力、通商拡大、コロナ禍対策協力、観光拡大などで合意した。    ボウソナーロは伯アクレ州と、ペルー・ウカヤリ州都プカルパを結ぶ自動車道建設計画への同調をカスティージョに働きかけた。両州はアマゾニアにあり、原始林を通過する自動車道建設は自然破壊を伴う。      アクレ州では総工費5億レアル(9400万米ドル)で工事を進めようとしているが、地元民の激しい抵抗に遭っている。カスティージョは返答を避けた。    ボウソナーロは、ブラジルからプカルパ経由でペルー太平東岸に出たいとの本音を隠さず口にした。記念写真撮影時、ボウソナーロはカスティージョの農民帽をとってかぶり、愛嬌を示した。    ブラジルでは10月に大統領選挙がある。再選を狙うボウソナーロは不人気で、復活を目指す穏健左翼のルーラ元大統領が優位を保っている。カスティージョとしては、次期伯政権の登場を待ちたいところだ。    またカスティージョ自身、国会で保守・右翼勢力による弾劾圧力に絶えず晒されており、重大決定を下しにくい立場に置かれている。  

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