ボリッチ次期チリ政権閣僚24人中14人は女性

    ガブリエル・ボリッチ智次期大統領は1月21日、記者団を前に閣僚24人を発表、紹介した。過半数の14人は女性で、早くも「フェミニズモ内閣」と形容されている。     官房長官(政府広報官)は、共産党の花形下院議員カミーラ・バジェホ。最重要閣の内相は、ボリッチの選対本部長だったイスキア・シチェ医師。外相はアントニア・ウレホア。国防相はマヤ・フェルナンデス=アジェンデ。女性・ジェンダー公正相にアントニア・オレジャーナ。法務・人権相にマルセラ・リオス。この6人をはじめ14人の女性閣僚がひな壇に並んだ。     政権の経済政策の鍵を握る財務相は、現中央銀行総裁のマリオ・マルセル。マルセルは社会党(PS)に近く、リカルド・ラゴス政権下で財務省予算局長、ミチェル・バチェレ―政権下で大統領顧問会議議長、中央銀行総裁をそれぞれ歴任。保守・右翼のセバスティアン・ピニェーラ現大統領も、マルセルに中銀総裁2期目を託してきた。財界や国際金融界の懸念を鎮めるための人事でもある。     大統領府相は、ボリッチの政策参謀ジョルジオ・ジャクソン。教育相はマリオ・アビラ。男性閣僚は10人だ。n     ボリッチ、ジャクソン、バジェホ、シチェルは、2011年当時の学生運動期からの同志。次期政権は、この4人が中核となる。政党別では、11人が拡大戦線(FA)と共産党(PC)を中心とする「尊厳連合」、3人が社会党(PS)、民主のための党(PPD)、急進党(PR)、自由党(Pl)各1人、無所属7人。 ▼次期国防相は故アジェンデ大統領の孫     マヤ・フェルナンデス=アジェンデ次期国防相は、アジェンデ政権期にチリに駐在していた玖外交官ルイス・フェルナンデス=オニャと、アジェンデの娘ベアトゥリスとの間に1971年生まれた。父フェルナンデスはアジェンデの身辺警護班の顧問を務めていた。     1973年9月の軍事クーデターでアジェンデ政権が崩壊すると、夫妻はキューバで暮らすが、男児が生まれた後に離婚。やがてベアトゥリスは自殺した。マヤはチリに移り社会党に入党、現在は下院議員。  

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