エボ・モラレスが周辺諸国の政変加担捜査を要求
ボリビアのエボ・モラレス元大統領は1月19日、周辺諸国が2019年11月のモラレス政権打倒のクーデターに加担したとして、厳密な捜査をするよう訴えた。亜国紙「パヒナ12」は18日、ジャイール・ボウソナーロ伯大統領が、クーデター政権のジャニーネ・アニェス前非合憲大統領と秘密会談をしていたことを認めたと報じていた。
ボリビア当局の調べでは、アニェスは19年11月のクーデター直後にブラジリアに飛び、ボウソナーロと会談した可能性がある。密出入国だったとされる。
モラレスは、ボウソナーロのほか、マウリシオ・マクリ前亜国大統領と、レニーン・モレーノ前赤大統領も加担したと見ており、少なくとも、この3人が「当時のトランプ米政権とつるんでクーデターに加担した」と指摘する。
また、「これは21世紀のコンドル作戦だ」と糾弾した。1970年代から80年代半ばにかけて、南米南部の軍政諸国は米政府の肝いりで連携。域内に亡命したり滞在したりしていた左翼や反軍政活動家らを相互に殺害する「コンドル作戦」を展開した。これになぞらえてモラレスは、「21世紀のコンドル作戦」と述べた。
ボリビアは2020年11月、選挙で選ばれたアルセ民主政権が登場、事態は正常化した。モラレスは現在、政権党MAS(社会主義運動)の党首を務めている。
これまでにマクリ政権がボリビアのクーデター派に武器を送ったことや、クーデターを共謀したアニェス非合法政権の内相と国防相がブラジル経由で米国に逃亡したことなどが判明している。
アニェスも20年11月、下野後にブラジルに逃亡しようとして逮捕された。投獄、起訴され、重罪容疑で裁判かけられている。
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