キューバ政府が反体制記者2人を国外追放

キューバ政府が反体制ジャーナリスト2人を国外追放した。電子メディア「ADNクーバ」の記者エクトル・バルデースが1月5日、エル・サルバドール首都サンサルバドールの国際空港からSNSで伝えたところでは、バルデースは同僚記者エステバン・ロドリゲスと共に1月4日、警察に手足を鎖でつながれたままハバナ国際空港に連行され、ニカラグア首都マナグア行きの民間旅客機に搭乗させられた。    同機は最初の寄港地パナマ市国際空港では何ら問題なかったが、次のサンサルバドール空港で、ニカラグア政府は2人の入国を許可しないとの連絡が入り、搭乗できなかった。このため同空港に留め置かれ、水以外は飲まず食わずで24時間以上が経過した。所持金は20米ドルだけという。    両人は、反体制活動家への支援行動をとがめられ、収監されていた。喘息持ちで高血圧症のロドリゲスは昨年4月から投獄されていたため、体重が40㎏減り、衰弱している。警察はバルデースに出国を条件に2人を釈放刷ると伝え、バルデースはロドリゲスを救うため、やむなく同意したという。別の2人も釈放されたが、玖国内に留まっている。    バルデースとロドリゲスは、祖国キューバには帰れず、新たな行き先も決まらず、途方に暮れている。入国や亡命を認めてくれる国が名乗りを挙げるまで待つしかない状態だ。    一方、著名な玖反体制活動家ギジェルモ・ファリーニャス(60)は1月5日、サンタクラーラ市内で警察に連行された。ファリーニャスは迫害され続けており、何度も逮捕・収監されてきた。 ▼エル・サルバドール政府が保護    ES政府当局者は1月5日、玖人記者2人の身柄を空港からサンサルバドール市内のホテルに移し、医療手当を施した。滞在経費は政府が負担する。2人の健康が回復し、2人が希望すれば、亡命や長期滞在の手続きに入る。 ▼刑務所での迫害を語る    エステバン・ロドリゲスは1月6日、サンサルバドールからマイアミの西語TVのインタビューに応じ、「刑務所内で一般犯罪で収監されていた囚人たちから圧し潰されそうになるなど、迫害された」と述べた。一般の囚人たちは看守に組織されていた。囚人は日曜日以外、毎日「ヤンキーをやっつけろ」、「私はフィデル(・カストロ)だ」などと叫ばされた。叫び方が評価されたグループは、家族などに電話をかける恩典に与ったという。 ▼もう一人出国    玖反体制記者アブラアム・ヒメネスは1月8日、マドリ―行きイベリア航空機で出国した。ワシントンポスト紙の在玖コラムニストだった。     

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