ホンジュラス初の女性大統領誕生へ

   ホンジュラス大統領選挙(11月28日実施)は11月30日、政権党PNH(国民党)のナスリー・アスフラ候補が、野党LIBRE(自由・再建党)のシオマラ・カストロ候補の当確を認めた。主要3党のうちのもう一つの野党PLH(自由党)候補は既にカストロ当確を認めており、事実上、カストロ勝利が確定した。

  アスフラは直接、カストロ宅を訪れ、シオマラを祝福した。新大統領は1月27日就任する。任期は4年。  

  開票率は、アクタ(投票記録表)の52・42%しか集計されていない。その段階で主要3候補の得票は:

  ①シオマラ・カストロ(62)、LIBRE,元自由党女性部長、53・45%(97万4000票)

  ②ナスリー・アスフラ(63)、PNH、首都テグシガルパ市長、34・03%(62万票)

  ③ジャ二・ロセンタル(56)、PLH、元大統領府相、9・21%(16万7000票)

  米国務省のブライアン・ニコルズ米州担当次官補は30日、「腐敗撲滅と移民発生因対策でシオマラ・カストロと協働するのを待っている」と語り、米政府がカストロの当確を事実上認めていることを明らかにした。

  LIBREは、大統領選挙と同時に実施された1院制国会(定数128)議員選挙で50議席を確保、第1党に躍り出た。PNHは42、PLHは22、救済党(PS)は12。残る2議席は未定。

  カストロは30日、「あなた方は、あなた方の声を聴き、それを代弁する女性大統領を持つことなるでしょう」と、SNSで表明した。

  カストロは、2009年に米国が支援したクーデターで追放されたマヌエル・セラーヤ元大統領(当時PLH所属)の妻。セラーヤは帰国後、LIBREを結党し、妻の大統領選挙出馬を支援。3度目で、それを実現させた。この夫がカストロの最大の政策顧問になる。

  フアン=オルランド・エルナンデス現大統領(PNH)は連続2期務めたが、米政府から麻薬犯罪関与を指摘されており、下野すれば逮捕される可能性がある。後継候補アスフラにも嫌疑がかけられている。有権者の多くは、PNHを腐敗の塊と認識、カストロ支持に傾斜した。 

▼大統領もカストロ当選認める

 JAエルナンデス大統領は12月2日、全国向け放送で、シオマラ・カストロ候補の大統領選挙勝利を認めた。

   

 

 

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