チリの人権派闘士ファビオ―ラ・レテリエル弁護士死去
著名なチリの人権活動家ファビオ―ラ・レテリエル弁護士(92)が11月18日、死去した。ピノチェー軍事独裁政権下(1973~90)で犯された夥しい数の人道犯罪の犠牲者や遺族に寄り添い、司法闘争を展開した。
実弟オルランド・レテリエル(アジェンデ政権外相)はピノチェー軍政の諜報機関とCIAの合同作戦により1976年9月 、滞在先のワシントン市内で爆殺された。姉ファビオーラは法廷で闘い、国家諜報局(DINA)の長官だったマヌエル・コントレラスら2人を7年の禁錮刑に追い込んだ。
後年、「弟の暗殺は単に一人の人物の殺害ということでなく、多くのチリ人に衝撃を与えた」と語った。コントレラスらを有罪にした裁判は、その後の人道犯罪裁判の「先例」的役割を果たし、多くの軍政関係者の起訴、断罪に繋がった。
ファビオ―ラは2018年、チリ人権賞を受賞した。
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