ニカラグア大統領選挙の投票終わる

    ニカラグアで11月7日朝(JST7日夜)、正副大統領、一院政国会議員90人、中米議会議員20人を選ぶ総選挙が実施された。有権者は440万人。

   首都マナグアで投票を終えたダニエル・オルテガ大統領は、「大多数の有権者は、平和を求め、内戦再発やテロリズムに反対して、投票した」と述べた。

   従来の国政選挙には外国からの選挙監視団を受け入れていたが、今年5月の選挙法改正で監視団受け入れは廃止され、替わりに「選挙同伴者」制度が採用された。

   今選挙は最初の「同伴者」受け入れとなり、27カ国・地域からの計232人の同伴者が公認され、監視員の役割を担った。この他、内外ジャーナリスト約600人が取材の形で投開票現場を観察した。

    「同伴者」に参加した27カ国・地域は以下の通り。

ラ米15:亜URU伯PAR智秘COL・VEN玖RD巴CR・HON・GUA墨

欧米9:米加西仏伊独英露ベルギー

地域3:プエルト・リコ、アブハジア、南オセティア 

   ニカラグアは、アブハジアと南オセティアを逸早く承認し、「国交」を結んでいる。

    大統領選挙では1980年代に第1期を務めたFSLN(サンディ二スタ民族解放戦線)のオルテガ元司令官が、21世紀になってからの連続4期目を狙う。その夫人ロサリオ・ムリージョ現副大統領は、2期目を目指す。

   大統領選挙には、オルテガの他に5人が出馬しているが、オルテガないし政権党FSLNの協力者か同調者ばかり。立憲自由党(PLC)の国会議員ワルテル・エスピノーサ、キリストの道(CC)の牧師ギジェルモ・オソルノ、ニカラグア自由同盟(ALN)のマルセロ・マルティエル=フェルナンデス、共和国同盟(APRE)のヘルソン・グティエレス=ガスパリ―ン、独立自由党(PLI)のマウリシオ・オル―エス=バスケス。

   有力候補らは刑務所に収監されており、オルテガ当選が間違いない「不正選挙」と見る米欧などは、今選挙そのものを認めていない。この選挙を「オルテガのパントマイム」と見下す発言もある。

         FSLNのような一強政党に同調したり付き従って利益を得る弱小政党や泡沫候補の姿勢は、「サンクディズモ」と呼ばれる。

   反オルテガ政権連合「正義と民主のための市民同盟」は7日、「有権者の多くはオルテガ政権拒否の意志を示すため棄権した」と表明した。

 

 

 


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