キューバ反体制派のガルシアがスペインに出国
社会主義国キューバの反体制派指導者の一人、劇作家ジュニオール・ガルシア(39)は11月17日、妻ダヤーナを伴い空路、スペインの首都マドリ―に到着した。
ガルシアが創設した反体制運動体「多島海」(アルチピエーラゴ)の同志たちは16日、ガルシアが突然消えてしまった、と騒いでいた。
スペイン入管は、ガルシア夫妻は観光査証で入国した、と明らかにした。
ガルシアはマドリ―到着後にSNSで、「11月14日に出国を決めた。(玖当局が)私を逮捕するのではなく、沈黙させようとしていると聴いたからだ。それから逃れる唯一の方法が、この出国だった」、「自宅が包囲され、電話とインターネットが遮断された。私は壊れ崩れてしまった」と述べた。
「多島海」が15日に実施を計画していた「変革のための市民行進」は、玖政府の圧力で不発に終わった。
ガルシアは13日、「私は14日にハバナを独りで行進する」と発表し、奇異な印象を与えていた。14日には既に自宅が包囲されており、外出は不可能になっていたが、そのころ出国を決意していたということになる。
玖政府は、ガルシア出国に一切関与していないと表明している。だが自宅が包囲されていたガルシア夫妻が15日にスペイン領事館で観光査証を取得し、マドリ―行き航空便を予約して、16日ハバナ空港に到達、出国できたのは、玖政府や在玖スペイン大使館の関与なしにはありえまい。
玖政府は従来、厄介な反政府活動家らを出国させてきた。事実上の「国外追放」措置だ。ガルシアの在外期間が長期化すれば、「追放処分」が確定したことになる。
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