ハイチ大統領暗殺事件担当の裁判所が襲われ略奪さる

      ハイチのジョヴネル・モイーズ大統領暗殺事件(7月7日発生)を捜査している首都ポルトープランス第1審裁判所は10月28日、襲撃され略奪された。事件担当のガリ・オレリアン判事も数日前、武装一味に待ち伏せされ被害に遭っている。

  また20日には、首都弁護士協会のモンフェリエ―・ドルヴァル会長の暗殺事件を捜査している事務所が襲撃された。

  一連の事件は、大統領暗殺事件の解明で打撃を受ける勢力が雇っている暴力団の犯行と見られている。

  この種の暴力団は政府系、反政府系、財界系など様々で、国家警察よりも数が多く、装備している武器類も強力だ。全土に数多くあり、警察も手が出せない。

  また別の暴力団は、発電用燃料施設を襲撃占拠し、アリエル・アンリ首相の辞任を占拠解除の条件としている。首相にも、大統領暗殺事件への関与の嫌疑が浮上している。

  一方、大統領暗殺事件の容疑者の一人で逃亡していたコロンビア人傭兵マリオ・パラシオスが先週、ジャマイカで逮捕された。ハイチに送還されるもよう。

  ハイチ当局は、コロンビア人傭兵18人を含む約40人の容疑者を逮捕済み。政府の弱さ、治安の乱れ、金次第で動く暴力団の暗躍で、裁判は遅れてきた。

  2度延期されて11月実施となった大統領・国会議員選挙は、さらに延期される見通しだ。

 

  

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