ボリビア2019年クーデターの実像が暴露さる

    2019年10月、エボ・モラレス大統領率いるボリビア政権に反逆し、11月10日クーデターを起こした極右勢力の代表格だった人物が、モラレス打倒工作を仕掛けていた事実が10月6日、公開されたビデオ映像で暴露された。

   現在のサンタクルース州知事ルイス=フェルナンド・カマ―チョで、クーデター前日の11月9日、支持者との会合で、「モラレス打倒で軍・警察と合意した」と語っていた。

   カマ―チョは、「今や私には、ダイナマイトで武装した鉱夫6000人の味方がいる。彼らはモラレスを引きずり落とす用意がある」とも口にしている。

   検察はカマ―チョと、その父親ホセ=ルイス・カマ―チョに出頭を求めており、父親は7日以降に出頭を命じられている。そんな時に合わせるかのように、ビデオが公開された。その映像の一部は政変後の19年12月、ブエノスアイレスに亡命していたモラレスによって明かにされた。だが当時のモラレスは追放された身だった。

   だが昨年11月、ルイス・アルセ大統領が政権に就き、MAS(社会主義運動)が政権党に復帰した。モラレスはMAS党首であり、アルセ大統領と並ぶ権力者だ。

   クーデターで非合憲暫定政権の首班となったジャニーネ・アニェス(反逆罪容疑被告)も、カマ―チョ親子もクーデター説を否定してきたが、ビデオはクーデター説を裏付ける重要な証拠になると見られている。

▼大統領がクーデター勢力を糾弾

   ボリビアのルイス・アルセ大統領は「植民地解放の日」(コロンブス米州到達日)の10月12日、コチャバンバ州内での大規模集会で「我々の旗ウイパラ(先住民族旗)を守ろう」と述べ、2年前の軍民クーデターを糾弾した。

   大統領は、この政変を主導したサンタクルース州極右勢力と、同勢力による「市民スト」の呼びかけを非難した。

 

   

   

   

   

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