スペイン極右党VOXがケイコ党など秘諸党と会談

   スペインの極右政党VOX(ボクス)の幹部らがこのほどペルーを訪問し、保守・右翼諸党と会談、友党関係を築いた。ペルーでは7月末、カスティージョ左翼政権が発足、その後2カ月に亘って、国会内外で反政府工作が続いており、ボクスは、イデオロギーの隔たりの小さいぺルー諸党と関係を確立する好機と捉え、訪秘した。

   ボクスの副党首ビクトル・ゴンサレス下院議員ら3人はリマで、ケイコ党FP(人民勢力)、RP(人民刷新)、AP(国よ前進せよ)の幹部らと会談した。

   ケイコ・フジモリは会談後の9月23日、「本日、VOXと重要な会合をもった。共産主義の伸張への懸念を共有する我々は、自由・民主防衛の立場を確認し合った」と表明した。

   一方、 カスティージョ政権に協力している穏健左翼のNP(新しいペルー)党首ベロニカ・メンドサは声明を発表、「ファシズムには1センチたりとも譲歩してはならない。ペルーが独立200周年を迎えているさなかに、恐怖と暴力を醸成しているファシスト、人種主義者、植民地主義者の外国極右勢力にかくも寛大に対応するのは恥辱にして危険だ」と警鐘を鳴らした。

   同声明は、「VOXは公然たる人種主義者、外国人排斥主義者、反民主であり、<共産主義に対抗するため>を口実に自由と民主に反対している」と指摘。

   続けて、「その来訪を矮小化し正常と見るのは、我々の民主制度にとって悪しき前例になりかねない。それゆえに、欧州とスペイン社会で最も暗く保守反動的な勢力の代表来訪を拒否するよう全民主派に呼び掛ける」と強調した。

    また政権党PL(自由ぺルー)のギジェルモ・ベルメホ国会議員は、フジモリ主義は以前から知られていることだが、倫理に欠けている、と批判した。

▼トレード元大統領の身柄引き渡し可能に

   米加州北部法廷は9月28日、アレハンドロ・トレード元秘大統領(75)の身柄をペルーに引き渡すことを法的に承認した。アンソニー・ブリンケン国務長官が引き渡しの可否を最終的に決める。

   トレードは今世紀初めの大統領任期中に、伯建設大手オデブレシ―社から最大3500万米ドルという巨額の賄賂を受け取った容疑で秘検察から国際手配されていた。国外逃亡していたところ、2019年に潜伏していた加州で逮捕され、身柄引き渡しの条件を満たしているか否かの捜査と審理が続けられていた。

   ペドロ・カスティージョ現大統領は長らく、トレード党PP(可能なペルー)の地方党員だった。

 

    

 

 

 

コメント

このブログの人気の投稿

ラ米学徒、久保崎夏の思い出

『ホンジュラスに女性大統領誕生』公開のお知らせ

メキシコ外相が「メリダ計画」終了を宣言