嫌疑かけられたハイチ首相が首席検事を更迭

    ハイチのアリエル・アンリ首相は9月14日、べフォール・クロード首席検事を更迭した。クロードは11日、ジョヴネル・モイーズ大統領暗殺事件に関与した最重要人物と首相が同事件後に電話で話し合ったとして、首相に14日に出頭するよう求めていた。

   クロードによれば、7月7日未明の暗殺事件当時、暫定首相に任命されていたが就任してはいなかったアンリ首相は、事件の黒幕で元司法省幹部職員ジョセフ・フェリックス・バディオ容疑者(逃亡中)と携帯電話で通話した記録が電話局にあるのを確認したため、首相に出頭を求めた。首相の出国も禁止していた。

   バディオは、暗殺実行部隊だったコロンビア人傭兵コマンドと車数台で大統領私邸に乗り付け、事件直後に姿をくらませた。首相と通話した時点で、バディオは首都ポルトープランス市内の事件現場に近い場所にいたという。

   アンリ首相はクロード更迭発表の際、「更迭発表を喜びとする」と述べた。

   暗殺事件後、大統領は空席で、年内もしくは来年初めには大統領選挙が実施される見通し。当面、アンリ首相が最高指導者であり、クロードが首相に公然と嫌疑をかけた裏には、権力・利権闘争があると見られている。

   

    

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