べジ―ド・ペルー首相が国会信任投票を乗り切る

    ペルーのギド・べジ―ド首相が8月27日、1院政国会(定数130)で信任された。7月28日に発足したペドロ・カスティージョ大統領の自由ペルー(PL)党中心の少数派政権は、波乱に富んだ最初の1カ月を辛くも乗り切った。

  2日間の国会本会議での激論を経て投票に付され、同首相は賛成73、反対50、棄権0、不参加7で信任された。信任には過半数の66票が必要だが、それを7票上回った。

  ケイコ党FP(人民勢力)、ラファエル・ロペス=アリアガ党首のRP(人民刷新)の両党を中心とする右翼・保守勢力は不信任票を投じた。

  べジ―ドは、1980年から92年まで殺戮を恣にした非合法地下結社センデロ・ルミノソ(SL=輝く道)への過去の「礼賛発言」などで、7月末の就任当時から物議を醸し続けたが、自ら信任投票を求め、多数派工作に成功した。

  しかし、この「多数派」は一時的で弱く、今後のべジ―ドの言動次第では崩壊しうる。

  べジ―ドは、急進左翼と目されるPL党首ブラディーミル・セローン書記長の側近。PLの「雇われ大統領候補」として出馬し当選したカスティージョ大統領は急進派でない「農村民族主義者」であり、政権からセローンやべジ―ドを切り離したいのが本音とされ、この確執は遅かれ早かれ表面化すると観られている。 

▼政権党関係施設を家宅捜査

  ペルー検察は、カスティージョ政権発足1カ月の8月28日、リマ市内や山岳地帯のウアンカイヨ市などのPL党本部、セローン党首宅など7カ所を、大統領選挙不正資金洗浄などの疑いで家宅捜査した。

 


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