モンテシーノスはCIAに協力を求めるよう指示か

     ブラディミロ・モンテシーノス(VM)は、CIAとの接触を求めていた。秘紙ラ・レプーブリカが7月1日報じた新たな「ブラディアウディオ」(ブラディ通話=VM通話=録音記録)で暴露された。

  それによると、VMは6月21日のペドロ・レハス元少佐との通話で、リマの米大使館内にある「地域問題事務所」(CIAリマ支局)と接触し、決選結果をケイコ・フジモリに有利になるよう覆すべく協力を求めるよう指示した。

  その際VMはㇾハスに、「君が接触すれば、私の娘を通じ、私の旧職場の現在の長に、CIA支局に支援を要請してもらう。その長は娘が勤務する大学の元同僚だ」と伝えた。「旧職場」とは、「秘情報機関」を指すと解釈できる。

  さらに、「ケイコの夫は米国人だから、ケイコは彼を同伴して米大使館に行くことだ。決選開票不正に関する書類を携行して」、「CIA支局にはワシントンの上司に報告するよう要請せよ」とも指示した。

  「急がねばならない。さもないと、ケイコの父親は収監状態が続くだろうし、彼女も収監されて政治生命が終わるだろうから」と、レハスに伝えた。

  検察庁は1日、ブラディ通話事件の捜査日程を明らかにした。主要人物への尋問は、7月7日レハス、9日弁護士ギジェルモ・サンドーン、16日VM,19日ルイス・アルセ(元JNE審議員)。アルセはケイコ派に有利な判断を下していたとして解任された。

  著名な秘ジャーナリスト、セサル・ヒルデブラントは1日、「これでフジモリ主義は終わる。保守・右翼陣営が4度ケイコを支援することはあるまい」と述べた。

  また「ペドロ・カスティージョは穏健化する必要がある。だが保守・右翼陣営にも穏健化が必要だ」と指摘した。

  一方、カスティージョは来週に想定される当選発表を前に、大学総長、財界、世界銀行代表部を含む金融界などと面談を重ね、人脈を拡げている。

  閣僚候補者も出始めており、首相にリカルド・ベルモン(元リマ市長)、経済相にペドロ・フランケ、外相に元外相・元駐米大使らの名前が挙がっている。

  決選結果で「左翼カスティージョ当確」の印象が強まったため急騰していた米ドルは、カスティージョの財界接近など「穏健化・現実主義化」で下がり、通貨ソルが盛り返している。現在、1㌦=3・8ソル。 

    

 

  

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