ニカラグア政権の反政府派への弾圧続く

   オルテガ・ニカラグア政権による反政府勢力への弾圧が止まない。ニカラグア農民同盟(ACN)は7月5日、指導者のメダルド・マイレーナが他の3人とともに同日、警察に連行された、と明かにした。マイレーナは11月7日の大統領選挙に出馬する意志を表明していた。これで、大統領選挙出馬希望者の逮捕は6人目。

  マイレーナは2018年4月、今日に続く反政府運動が始まったころ、「警官4人殺害」容疑で起訴され、有罪となって「禁錮216年」を言い渡されて服役したが、恩赦で釈放されていた。

  5日には、ニカラグア大学生同盟(AUN)の指導者レステル・アレマンも逮捕された。アレマンは去る2日、外国通信社に、「オルテガは満身創痍の牛で、一線を越えてしまった」と語っていた。

  SNSメディア「環境ボレティン」記者ダビー・キンテーロは5日、身の危険を感じたとして出国した。6月下旬から同様の理由で出国したニカ人ジャーナリストは4人目。

  一方、オルテガの息子の一人、フアン=カルロス・オルテガ(39)は5日、オルテガ政権の弾圧を批判したメキシコのAMLO大統領に向けて、「アンドレスよ聴け。歴史はそのような卑怯な贅沢は許さないぞ。責任を取るべきだ」と発信した。

  これに対し墨外務省ラ米・カリブ局は、「勇気は常に自由の側にある。卑怯は抑圧の同盟者だ」と斬り返した。

  AMLO大統領は6月25日、ニカラグアで5月28日以降21人が逮捕されていたのを受け、「自由を。抑圧せずと投獄せずに」と記者会見で語っていた。

  だがAMLOは6月半ば、米州諸国機構(OEA)がニカラグアの弾圧状況を糾弾する声明を可決した際には、亜国とともに「内政干渉しない」との立場で賛成しなかった。

   

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