チリ左右2大勢力の大統領候補決まる

   チリ革新・保守2大政治勢力による大統領候補指名のための予備選挙が7月18日実施され、11月21日の大統領選挙に出馬する候補者が確定した。

  ピニェーラ政権の保守・右翼与党連合「チレ・バモス」(チリよ行こう)予備選には4人が立候補した。無党派のセバスティアン・ミチェル(53)49・08%、独立民主同盟(UDI)のホアキン・ラビン31・3%、他2人計19・62%で、ミチェルが大統領候補に指名された。

  過去2回大統領選に出馬したベテランのラビンが優勢と見られていたが、票が割れて、番狂わせが実現した。

  一方、左翼陣営の「ディグニダー」は、社会結集(CS)党のガブリエル・ボリッチ(35)60・43%、共産党(PCCH)のダニエル・ハドゥエ39・57%で、圧勝した若手ボリッチが大統領候補になった。

  ハドゥエが有力視され、「共産党大統領実現か」との展望が政界やジャーナリズムを賑わわせていたが、これまた大番狂わせに終わった。

  現在2期目のピニェーラ保守・右翼政権は内政の失敗から支持率が低迷。若いボリッチがにわかに有力候補として浮かび上がった。

▼中道・中道左翼候補も決まる

  8月20日の「制憲連合」(UC)の予備選挙が実施され、中道のキリスト教民主党(DC)のヤスナ・プロボステ上院議長が当選した。プロボステは近日中に議長を辞任する。対抗馬は中道左翼の社会党(PS)のパウラ・ナルバエスと、急進党(PR)のカルロス・マルドナードだった。

  これで左翼ボリッチ、中道プロボステ、右翼ミチェルと主要3候補がそろった。左翼アジェンデ、中道トミッチ、右翼アレサンドリが鼎立した1970年9月の大統領選挙を彷彿させる。


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