赤道国前政権がボリビアに武器送り政変に加担か

    ルイス・アルセ大統領のMAS(社会主義運動)党ボリビア政権は、2019年10~11月の政変過程で、当時のレニーン・モレーノ赤右翼政権がボリビア軍と警察に弾圧用資材や機関砲弾を渡していた「多国間犯罪」を捜査中。人道犯罪として米州人権裁判所もしくは国際司法裁判所に訴えることを検討している。

  武装決起した極右勢力は、軍・警察と結託。11月の政変に漕ぎ着けた。モレーノ政権は政変を側面援助したことで、政変に加担したことになる。

  ボリビア政府の捜査では、19年10月の大統領選挙直前、アクアドールのモレーノ大統領はボリビア軍・警察に弾圧用の催涙ガスと銃弾を「貸与」した。

  またエボ・モラレス大統領を追放したクーデターが起きた11月には、37ミリ長距離機関砲弾2400発、同短距離機関砲弾560発、手榴弾5000個、音響閃光弾500発を、やはり「貸与」した。事実上の武器輸出だった。極秘取引のため「国家関与の密輸」でもあった。

  これらの弾圧資材や弾薬は、ボリビアでの一連の虐殺事件や弾圧に使われた。少なくとも37人が殺されている。

  赤道国だけでなく、コロンビアとブラジルからも武器類がボリビアに送り込まれた。11月の政変後は、お手盛り就任したジャ二―ネ・アニェス非合憲政権暫定大統領が武器類の受け手だった。アニェスは逮捕され、さまざまな容疑で起訴された。

  モレーノは任期切れの5月24日に退任。武器「貸与」でのコロンビアとの連携がエクアドール国内で暴かれた。

 

  

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