ペルー決選100%開票、カスティージョが「当確」

   ペルー選管(ONPE)は6月10日夕(JST11日朝)、開票率100%に達し、ペドロ・カスティージョ50・196%(880万票)、ケイコ・フジモリ49・804%(873票)と発表した。得票差は6万8775票。事実上のカスティージョ「当確」だ。

  だが、ケイコ陣営が敗北を認めず、国家選挙審議会(JNE)に「大量の開票不正」を訴えていることから、JNEはカスティージョを当選者とは認定していない。公式な当選が決まるには10日はかかるとの見方が出ている。

  JNEがケイコ派の訴えを受けて、指摘された開票部分を精査するからだ。

  選挙管理政権の長であるフランシスコ・サガスティ暫定大統領は10日、ONPE(オンぺ)からの報告では「不正」を裏付けるような不祥事はなく、開票は整然かつ平静に実施された、と表明した。

  カスティージョには、ニコラース・マドゥーロVEN大統領、アルべルト・フェルナンデス亜国大統領、ルイス=イナシオ・ルーラ=ダ・シルヴァ元伯大統領、ボリビアのルイス・アルセ大統領とエボ・モラレス元大統領、ニカラグアのロサリオ・ムリージョ副大統領、ラファエル・コレア元赤大統領らから祝電が届いている。

  モラレスは、ケイコを支持した作家マリオ・バルガス=ジョサを「大なる敗北者だ」と指摘した。

  一方、極右のジャイール・ボウソナロ伯大統領は、カスティージョ政権誕生を何としても阻止すべきだと発言している。

  これに対し、ケイコを支持するラ米やスペインの保守・右翼系の元首脳クラブは、当選者が公式に決まるまで「当確」宣言をしないよう求めている。

  ペルーの大手メディアの大部分は、ケイコ派による対カスティージョ「反共攻撃」を支えていたため、開票結果に戸惑っており、報道ぶりも、いまひとつ冴えない。

      独メディアチェーン「ドイッチェ・ヴェレ」は10日、「ケイコは、米国のトランプがしたように選挙結果を覆そうと試みている」と指摘した。

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