きょう注目のペルー大統領選挙

   ペルー大統領選挙(第1回投票)が4月11日、実施される。18人が出馬し、うち5~6人が6月6日の決選に進出する可能性を秘めている。「歴史的大接戦」と秘各紙は指摘している。決選進出上位2候補の組み合わせは、幾通りか予測されている。順不同。

  その①は最終支持率調査で上位に位置する左翼2候補が決選に進出するというもの。著名な左翼ベロニカ・メンドサと、無名だったペドロ・カスティージョである。どちらが勝っても、1980年代後半の故アラン・ガルシア大統領以来31年ぶりに左翼大統領が生まれることになる。

  (ガルシアは今世紀に2期目を務めたが、すっかり保守・右翼化し、汚職にまみれ、逮捕される直前に拳銃自殺した。第1期でも汚職にまみれていた。) 

  ②は支持率が高い中道・保守の大学教授ジョニー・レスカ―ノと、左翼候補いずれかの決選進出。

  構図①では両候補が左翼票を奪い合って、一方が3位以下に落ちる公算も小さくない。その場合、漁夫の利を得るのは、ダークホースで新自由主義派のケイコ・フジモリか。そこで③は、左翼両候補の一方とフジモリの決選進出。ベロニカとフジモリが進出すれば、この国に初めて女性大統領が誕生することになる。これが最も興味深い対決だ。

  他にエルナンド・デ・ソト、ラファエル・ロペス=アリアガという新自由主義者の候補がいるが、勢いは同派のフジモリに及ばない。しかし番狂わせは常にあり得る。そこで④は左翼と、フジモリでない新自由主義路線候補の対決となる。

  ⑤は左翼両候補が共倒れになって、レスカーノと新自由主義候補が決選に向かう場合。この場合、レスカーノ対フジモリが有力か。

  7番手の候補は、元サッカー秘チームGKで、ラ・ビクトリア市長だったジョージ・フォーサイス(フォルシス)。昨年半ば過ぎまで支持率調査で1位を占めていたが、大統領の器ではないという見方が浸透し、支持率は低迷している。⑥は奇跡的なフォーサイスの決選進出。

▼赤道国では11日、大統領選挙決選が実施される。アンドレス・アラウスとギジェルモ・ラソの左右対決となる。

▼ボリビアでは3月7日の統一地方選挙の決選投票が11日実施される。過半数得票者、あるいは2位に10ポイント差をつけた得票者がいなかった選挙地の州知事、市長などが決まる。 

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