キューバが独自ワクチン接種を5月開始へ
キュ―バ政府は、独自開発中のコロナワクチン「ソベラーナ」(主権)と「アブダラ」のうち「ソベラーナ」を5月から19歳以上の国民に接種する。マリーア=エレーナ・ソト公共保健相が4月22日明らかにした。
感染した場合、重症度が高くなる60歳以上を優先させる。次いで、40~59歳、19~39歳の3段階に分けて接種するという。人口170万人の首都ハバナから開始する。
ソト保健相は「医療従事者への接種は重要だ」と強調しており、医療従事者に接種してから一般国民に接種しはじめるもよう。妊婦および重病人などは接種対象外とされる。
アレルギーを起こす可能性のある者には、有機水銀化合物ティオメルサル(チメロサール)を含有しないワクチンを用いるという。
接種作業には医療施設のほか、大学医学生、玖女性連盟(FMC)、革命防衛委員会(CDR)が参加する。
ソト保健相は、「ワクチン接種は万能ではなく、マスクや手洗いなど従来からの必要事項を引き続き守らねばならない」と、国民に注意を促している。
キューバでは昨年3月以来、9万8000人が感染、560人が死んでいる。
もう一つの開発中のワクチン「アブダラ」はベネズエラなどの友邦で5月以降、接種される見通し。キューバ政府は外貨逼迫の折、外国での接種が成功してワクチンが輸出品になるのを強く望んでいる。
玖国民の間には、「既存の外国製ワクチンを買わずに開発して時間を失い、感染者が急増した」との批判と不満が高まっている。
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