亜国大統領が「五月広場の祖母・母たち」を表彰

     アルヘンティーナ(亜国、アルゼンチン)で1976年3月24日、ホルヘ・ビデ―ラ陸軍司令官らによる軍事クーデターが起きてから今日3月24日で45年が過ぎた。イサベル・ぺロン大統領を倒して登場した軍政は1983年まで6年余り続き、その間、3万2000人が命を奪われた。

  アルべルト・フェルナンデス大統領は45周年記念日前日の23日、軍政に抵抗し、暗殺などの迫害に遭いながら失踪した父、夫、息子、兄弟、孫らを探してきた女性組織の指導者3人に「フアーナ・アスルドゥイ賞」を贈り、闘ってきた女性たちの勇気を讃えた。

  受賞したのは、「5月広場の祖母たち」のエステラ・デ・カルロット会長、「5月広場の母たち(創立時路線)」のタティ・アルメイダ会長、「政治囚失踪・逮捕者家族」のリタ・ボイタ―ノ会長。3人は約70人の女性闘士生存者の代表として表彰された。

  大統領は、「彼女たちには、軍政期の亜国社会に欠けていた勇気があった。それをもって亜国社会を正常な方向に進めた」と、最大限に讃えた。

  賞名のフアーナ・アスルドゥイ(1780~1862)はボリビア南部出身の女性で、ボリビア(当時は「高地ペルー」)と亜国の独立戦争を戦った英雄。

  21世紀になってから、モラレス・ボリビア政権期とクリスティーナ・フェルナデス亜政権に、アスルドゥイは「ボリビア国軍元帥」、「亜陸軍将軍」に死後任命された。

  24日の45周年記念日にはブエノスアイレスをはじめ、全国主要都市で一斉に記念行事が執り行われた。

      日系人17人も軍政の犠牲になった。2人は遺体が確認されたが、15人は行方不明のままだ。その家族・遺族らは24日、ラ・プラタ河畔の犠牲者全員の名が刻まれた壁に参り、15人の行方捜査を当局に求めた。

▼亜国が「リマグループ」(グリマ)を脱退

 亜国外務省は3月24日、声明を発表。米国の肝煎りで2017年に結成された反マドゥーロVEN政権派米州諸国のグリマを脱退した、と明らかにした。

 「VEN野党の一部勢力(グアイドー派)がVENを代表して加盟している集団にはいられない」と、理由を述べている。メキシコも事実上脱退している。トランプ前米政権がつくった「グアイドー暫定政権」という虚構は徐々に崩れつつある。

コメント

このブログの人気の投稿

ラ米学徒、久保崎夏の思い出

『ホンジュラスに女性大統領誕生』公開のお知らせ

メキシコ外相が「メリダ計画」終了を宣言