エクアドールで大統領選挙実施、決選へ

    エクアドール(赤道国)で2月7日、正副大統領、137国会議員、5アンデス議会議員を選ぶ総選挙が実施された。中心は大統領選挙で、16人が出馬した。有権者は1310万人。

 当選条件は得票率50%以上、もしくは40%以上で2位候補に10ポイント差をつけること。最有力候補アンドレス・アラウス(36)=希望連合(UNES)=が「40%・10ポイント差」を満たして当選するか、そうならずに4月11日の決選に向かうかが焦点だった。

 ★だが8日、開票率99・25%段階でアラウスは32%で第1回投票での当選はなく、1位で決選進出が確定した。2位は最終確定はしていないが、20・10%のヤク・ぺレスが19・49%のギジェルモ・ラソを僅差でリードしている。 

 アラウスは、ラファエル・コレア前大統領を師と仰ぐ左翼進歩主義者。留学中だったメキシコ市で出馬登録したため、エクアドール国内では投票できなかった。

 決勝進出が決まった8日の記者会見でアラウスは、「中央銀行民営化に反対する」と表明。新自由主義経済政策を規制する方向性を示した。 

 ラソ(65)は商都グアヤキルを地盤とする右翼・保守派の銀行家で、機会創出運動(CREO)候補。3度目の出馬だ。ぺレス(51)は、中道左翼の先住民運動パチャクティクの候補。

 ぺレスは8日、決選進出を意識して、「コレア(前大統領)はラソが決選に進出するよう画策している」と、アラウスの背後にいるコレアを非難した。アラウスにとり、左翼傾向の同じぺレスよりも、右翼ラソの方がやりやすい相手だからという理由からだ。

 当選者は5月、レニーン・モレーノ大統領に替わって政権に就く。任期は4年。国会は1院政。

 この国ではコロナ疫病COVID19に26万人が感染。投票所にはマスク姿が行列をつくっていた。


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