中米議会がルベーン・ダリ―オを顕彰

   中米議会(本部グアテマラ市)は2月19日、ニカラグアの詩人ルベーン・ダリ―オ(1867~1916)に「中米統合の偉人にして西語文学の第一人者」の称号を与えることを決議した。中米諸国独立200周年の記念行事の一環。

 ダリ―オは、モデルニズモ(近代主義) の旗頭としてラ米と欧州の文学史に名を刻まれている。一時「ウニオン(統合)」紙を主宰、中米統合実現への論陣を張り、詩「中米統合への頌歌」などを書いた。

 一方、ニカラグア国会は19日、アウグスト=セサル・サンディーノ将軍(1895~1934 )、および同将軍麾下の国家主権防衛軍(EDSN)を国の無形文化財に指定した。

 同将軍はニカラグアを占拠した米海兵隊にEDSNを率いてゲリラ戦を挑み、勝利した。だが米側の陰謀で、米側が「米軍代理」としてニカラグアに残した国家警備隊の司令官アナスタシオ・ソモサ=ガルシアに暗殺された。

 ソモサ3代独裁が始まったが、サンディーノの遺志を継ぐゲリラ軍サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)は1979年7月、3代目のアナスタシオ・ソモサ=デバイレ独裁政権を倒し、革命に成功した。

 ソモサは米国に逃げたが、カーター米政権に亡命滞在を拒否され、アルフレド・ストロエスネル将軍の独裁下にあったパラグアイに移住した。

 だが1980年9月、首都アスンシオンの高級住宅街で暗殺された。サンディニスタは、サンディーノ将軍の「仇討ち」を果たしたわけだが、バズーカ砲を用いた暗殺実行コマンドは、サンディニスタ革命に参加したアルゼンチンのゲリラだった。

▼サンディーノ没後87周年記念行事

 マナグア市中心部の革命広場にある英雄廟前で2月21日、アウグスト・サンディーノ将軍暗殺87周年の記念式典が催され、ダニエル・オルテガ大統領、ロサリオ・ムリージョ副大統領(オルテガ夫人、詩人)、国軍幹部らが出席した。

 式典終了後、ムリージョは、「サンディーノは生きている。愛と正義へのための闘いは続いている」と述べた。 

 


コメント

  1. サンディーノの没年が間違っている。~1934年

    返信削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

ラ米学徒、久保崎夏の思い出

『ホンジュラスに女性大統領誕生』公開のお知らせ

メキシコ外相が「メリダ計画」終了を宣言