米国の対玖経済封鎖59年の「損害1444億ドル」

   ケネディ米政権が1962年2月3日に最初の対玖経済封鎖令(政令3447)を発動してから、この2月3日で59年が過ぎた。ブルーノ・ロドリゲス玖外相は同日、「この封鎖は東西冷戦期に始まり依然続いている最も長い(経済)戦争だ。だが失敗が証明されている」と述べた。

   玖側統計では、過去約60年間の封鎖による被害は総計1444億1300万ドルに及ぶ。1992年以来、一昨年まで国連総会は連続28回、米国の対玖経済封鎖に反対する決議を可決してきた。昨年はコロナ禍により、討議と採決が今年6月に延期された。

   バイデン米政権は、トランプ前政権がマイアミを中心とする玖系市民らの要望を容れて形振り構わず強化した封鎖政令を解除する方針だ。ドナルド・トランプは昨年11月の大統領選挙で敗北したが、フロリダ州では勝っている。

   玖外相発言は「封鎖記念日」恒例の行事ではあるが、今回は米新政権の封鎖緩和策を待つ身であるため、発言は控えめだ。

▼玖情勢専門家を起用

   バイデン政権はこのほど、国務省キューバ問題・移民調整官に専門家のエミリー・メンドゥララを任命した。ジョンホプキンス大学で、玖問題専門家ウェイン・スミス教授の教え子だった。スミスは1979~82年、ハバナの米利益代表事務所長を務めた。

▼「テロ支援国家」指定を外せと前COL大統領

   ノーベル平和賞受賞者のフアン=マヌエル・サントス前コロンビア大統領は2月2日、バイデン米政権に向けて、トランプ前米政権が退陣間近だった先月、キューバを「テロ支援国家」に再指定した決定を理不尽として早急に覆すよう要請した。

▼玖芸術家らが文化相更迭を要求

   玖反体制派芸術家らの集団「11月27日運動」(M27N)は2月3日、人民権力全国会議(ANPP、立法府)に対し、アルピディオ・アロンソ=グラウ文化相を更迭するよう要望書を提出した。民間の集団が閣僚更迭を権力機関に求めるのは極めて異例。

   同運動の芸術家らが先月27日、対話を求めて文化省前に結集したところ、アロンソ文化相と部下たちから暴力を振るわれた。ただし、この出来事を大きく伝えた「視聴覚雑誌・玖ADN」の当事者は、取材前に200ドルの現金を受け取ったと明かにしている。

   

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