VENが支払いの完全ディジタル化へ

   ベネズエラ政府は、銀行に「ディジタル払い用外貨口座」の開設を認可することを決めた。ニコラース・マドゥーロ大統領がスペイン人ジャーナリスト、イグナシオ・ラモネによるインタビューで明らかにし、VEN通信(AVN)とテレスール放送が元日に伝えた。

   VENでは支払い総額の77%強は通貨ボリーバルのディジタル払いで、18%強が米ドルを中心とする外貨での現金払い。残る3%余りはボリーバルの現金払い。

  ボリーバル紙幣は、VEN経済の低迷や、米側による連日の為替操作によって購買力を大きく失っており、支払いには大量の紙幣を持ち運ばなければならず、実用性が小さくなっている。政府は、3%強のボリーバル現金払いもディジタル化する方針。

  だが大統領は、「新たな政策は、VEN経済がパナマやエクアドールのように完全米ドル化することを意味するのではない」と述べ、通貨ボリ―バルの存在を強調した。エル・サルバドールやバハマも経済がドル化されている。

  マドゥーロはまた、今年は700万家庭にCLAP(地区供給生産委員会)による食料品低価格配給を継続する、と発表した。

     大統領は累積対外債務問題にも触れ、自ら政権に就いた後の2014~17年に760億ドル、故ウーゴ・チャベス前大統領期の2010~13年には560億ドルを、それぞれ返済。合わせて2010~17年に1320億ドルを返済した明らかにし、債務返済が経済の足かせになっていることを示唆した。

   

 

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