ニカラグア刑法に終身刑導入さる
現代のニカラグア刑法に初めて終身刑が導入された。ニカラグア国会はダニエル・オルテガ大統領が提案していた終身刑を盛り込んだ刑法改正を1月18日可決、改正刑法は19日発効した。
終身刑の対象は、2件以上の殺人を犯した者や、重大な憎悪犯罪者に適用される。従来の最高刑は禁錮30年だった。ただし、導入された終身刑は減刑可能だ。
国会で絶対多数派の政権党FSLN(サンディニスタ民族解放戦線)の賛成で可決されたが、野党勢力は「憎悪犯罪」への終身刑適用に反対していた。
それはオルテガ大統領が、2018年4月以降に激化した反政府街頭行動を念頭に「オルテガ体制への憎悪」を取り締まるために終身刑を導入しようとしていると捉えていたからだ。
ニカラグアでは今年11月7日、正副大統領 や国会議員を選ぶ総選挙が予定されている。連続4選を目指すオルテガは、それを脅かしかねない反政府行動の再発を未然に抑え込もうと改正刑法を施行した、と野党勢力は非難している。
トランプ前米政権はオルテガ体制潰しに力を注ぎ、反政府行動を支えていた。改正刑法は、ドナルド・トランプ大統領最後の日に発効、同大統領へのしっぺ返しとなったが、ジョー・バイデン大統領就任の前日であり、新大統領への「配慮」が窺える。
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