世界社会フォーラム遠隔会合が開会

    ラ米諸国の左翼・進歩主義勢力を中心とする政治経済社会思想協議調整のための国際会合「世界社会フォロ(フォーラム)」(FSM)の年次会合が1月23日開会した。31日まで続く。メキシコ主催で、テーマは「我々は現代から未来にかけて、どのような世界を望んでいるのか」。

  ダボスで開かれる資本主義陣営の「世界経済フォーラム」(WEF)に対抗して2001年1月、伯南部ポルトアレーグレ市で第1回会合が開かれてから20周年を記念する会合だ。だがコロナ疫病COVID19 により、初の遠隔画面会合となった。

  テーマからもわかるように、FSMの基盤は、弱肉強食の新自由主義経済世界に替わる「もう一つの世界」の実現を理想とする「アルテルムンディズモ」(代替世界構想)。

  とくに昨年来、世界中がCOVID19に冒され、貧困大衆層が最大の打撃を受けていることから、貧者の人権、少数富裕層への課税強化による富の再分配が中心議題となる。トランプ反知性・フェイク米政権後の国際社会の在り方も重要議題だ。

  21日に遠隔開催された記者会見で、個人および団体計6000人、推薦された活動家600人が遠隔参加することが明らかにされた。参加者・団体は、政治、労働、農民、先住民、人権、自然保護、女権、性的平等主義、学生、芸術家、知識人、中小企業などの当事者。

  現職や元職の大統領ら首脳級がしばしば参加する。諸外国の賛同者も少なからず参加する。FSMとWEFの両方に参加した首脳級や経営者が過去にわずかにいた。両方を取材する記者も多くはないが居る。

  

  

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