トランプが捨てっ屁、キューバを「テロ支援国」に再指定

   トランプ米政権は1月11日、社会主義キューバを「テロリズム支援国」に指定した。今月20日で任期の切れる同政権の「最後の捨てっ屁」だ。

  オバマ前政権は2015年、指定を取り上げ、同年7月、対玖復交を果たした。

  マイク・ポンぺオ国務長官は、指定復活の理由として、コロンビアゲリラELN(民族解放軍)への支援、米国人逃亡犯ジョアン・チェシマードを長年匿っていること、マドゥーロVEN体制延命支援などを挙げた。

  とくに「VEN体制支援」からは、トランプ政権がグアイドー派やコロンビア政府と組み、CIA、傭兵部隊などを使って何度も試みたクーデター計画が悉く失敗したことへの恨みが窺える。玖諜報機関がVEN諜報機関を支えていると見るからだ。

  新しさはなく、トランプ下野直前の対玖嫌がらせだ。マイアミなどの反カストロ派玖人社会への贈り物でもある。

  米政府は長らく、反体制玖組織を支援し、玖人テロリストを米国内に匿い、 VEN体制暴力的打倒を画策してきた。米国の玖テロ支援国再指定の正当性は希薄だ。

▼玖政府が反撃

  ブルーノ・ロドリゲス玖外相は1月11日、「テロ支援国再指定」について、米政権を「偽善的にして冷笑的」と批判した。

  同外相は、1959年の玖革命後、米政府絡みのテロ・破壊活動により、玖人3478人が死亡、2099人が身体不自由者になったと指摘、「キューバこそ、米製テロの犠牲者なのだ」と反撃した。

▼玖大統領が米支援の破壊活動を警告

  ミゲル・ディアスカネル大統領は1月11日、米国家民主財団(NED)や米国際開発局(USAID)に資金支援された反革命派による破壊活動が起きる可能性を指摘し、国民に警戒を呼び掛けた。

▼米上院議員らが異議表明

  米上院民主党議員9人は1月12日、マイク・ポンぺオ国務長官に書簡を送り、キューバを一方的に「テロ支援国」に再指定する手続きが議会の意向を全く聞かずに行われたと、異議を表明した。

  またNYT紙は15日、今回の対玖措置はバイデン次期政権の対玖外交をやりにくくするための効果しか持たないと、トランプ政権を批判した。

   

  

 

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