アルゼンチンの貧困層が急増

   亜国(アルヘンティーナ=アルゼンチン)で貧困が急拡大している。亜国カトリック大学(UCA)の「社会的負債観測所」は12月3日各紙を通じて、貧困層は昨年の40・8%から44・2%に増え、都市部で1800万人、農村部で200万人、計2000万人達したと明らかにした。亜国人口は4520万人。

  巨額の対外債務を抱え緊縮経済を迫られる状況にコロナ疫病COVID19 が加わって、貧困状況は悪化した。UCA報告は、COVID19 対策など社会政策がなかったら貧困率は53%に達していた可能性があるとしている。

  第2次世界大戦後、亜国は世界10位内の経済富裕国だった。それが、終戦から4分の3世紀経った今、凋落ぶりは目を覆いたくなるばかりだ。ブエノスアイレスをはじめ大都市外延部にはスラムが拡がっている。貧困が原因の犯罪も多発している。

  亜国では戦後経済の隆盛に乗ってペロン派が形成され政権を支配したが、そのペロン派と軍部が蓄積を食いつぶした。現在のフェルナンデス・ペロン派政権は積年の経済破綻を受けて昨年12月就任し、経済再建に苦慮している。

  貧困は17歳以下の若年層にも拡がっており、「貧困の若年化」が指摘されている。

▼ボリビア大統領が累積債務帳消しを求める

  ボリビアのルイス・アルセ大統領は12月4日、国連総会に向けた首脳ビデオ演説で、コロナ禍に見舞われ経済が困窮している諸国が抱える累積対外債務への「一定の帳消し」政策実施を国際社会に訴えた。

 

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