赤道国次期大統領はコレア派のアラウスが有力

     エクアドール(赤道国)の次期大統領選挙は2021年2月7日実施される。小政党が乱立し「パルティートクラシ―ア」(政党民主制)と揶揄されるとおり、今回も14候補が出馬している。無論、泡沫的候補が少なからず含まれている。

  ラ米地政学センター(CELAG)が12月27日公表した最新の支持率調査では、ラファエル・コレア前大統領派の政党連合「UNES=ウネス」(希望連合)のアンドレス・アラウス候補が36・5%で1位。

  UNESは12月25日に中央選管から正式に出馬が認められたばかり。だが副大統領候補としてのコレアの出馬は数カ月前の公示時に認められなかった。

  支持率2位は、中道右翼の「社会正義運動」(MJS) の実業家アルバロ・ノボーア候補で、22・9%。6度目の出馬で、「政権に執着しすぎ」と批判されている。

  3位は、先住民政治組織パチャクティク(新生国家ー多民族統合運動)のヤク・ペレス候補で、21・2%。4位は13・6%の右翼「CREO同盟」のギジェルモ・ラソ候補。前回選挙で接戦の末敗れた、グアヤキル財界の大物。最後まで敗北を認めなかった。

  これら4候補の合計支持率は94ポイント強。事実上、同4人の争いとなる。過半数得票者が出ず、上位2候補による決選となる公算が大きい。右翼「愛国社会党」(PSP)のルシオ・グティエレス元大統領も出馬しているが、支持率は低迷している。

  レニーン・モレーノ現大統領の政権党「パイ―ス同盟」のヒメナ・ペーニャ候補も低迷している。この政権党は、コレア前大統領が結党した政党だった。だがモレーノは政権を取るやコレアと袂を分かち、政敵同士となった。コレアの副大統領候補出馬が否定されたのも、両者の確執があったからだ。 

  現在の支持率が維持されれば、決選はアラウスがパチャクティクの支持を得て、ノボア・ラソ組を破る可能性が予測可能だ。

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