コロンビアが露外交官2人をスパイとして追放

     コロンビアのイバン・ドゥケ大統領は2月22日、ボゴタ駐在のロシア大使館員2人をスパイ容疑で8日追放した、と明かにした。2人はアムステルダム経由でモスクワに帰ったという。

   追放されたのは、2017年11月から駐在していたアレクサンドル・ベルソフ(39)で、露軍参謀本部諜報総局(GRU)所属。もう一人は、19年1月から駐在していたアレクサンドル・パリストフ(31)で、露対外諜報庁(SVR)要員。

   両人は、コロンビア各地の石油施設や軍事施設の情報を探っていたという。18年にヘリコプターのロシア人専門技師団がコロンビアを訪れたことがあったが、不審に思った同国諜報機関は「エニグマ(謎)作戦」という防諜活動を展開。おとりを使うなどして2人のスパイ活動を突き止めたという。

  コロンビアには米軍と共用の軍事基地7か所を含む軍事施設があり、米軍の南米前進基地の役割を果たしている。とくにベネズエラを軍事的に威嚇する拠点でもある。

  政府は12月7日にセルゲイ・コシュキン露大使に両人の国外退去を求めたが、同大使が拒否したため、翌日強制退去させたという。

      一方、露側も報復として、モスクワのコロンビア大使館勤務の外交官2人を強制出国させた。

▼ウリーベと麻薬マフィアの関係明るみに

  12月27日解禁された米国務省機密文書で、コロンビア極右指導者アルバロ・ウリーベ元大統領とメデジン麻薬マフィアの首領格だった故パブロ・エスコバルの緊密な関係が明かるみに出た。

  公開文書によれば、エスコバルは1993年、当時上院議員選挙での当選をめざしていたウリーベに巨額の選挙資金を提供する見返りに、当時のセサル・ガビリア大統領に紹介してほしいと持ち掛け、承諾した。ウリーベはその資金を使って当選。21世紀に入ってから大統領に上り詰めた。

  ウリーベと麻薬マフィアや、極右準軍部隊との黒い関係は過去に何度も明らかにされているが、エスコバルとの具体的取引が表に出されたのは初めて。

     

 

 

 

  


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