バイデン次期米政権はベネズエラと「民主化交渉」か

  バイデン次期米政権は、マドゥーロVEN政権と「VEN民主化交渉」を開始する政策を検討中。米メディア「ブルームバーグ」が12月20日、バイデン政権移行チーム筋情報として伝えた。同チームは、トランプ政権が一方的に発動してきた「制裁」という名の厳しい対VEN経済封鎖の緩和などを考慮している。

  特にトランプ政権は昨年初め、フアン・グアイドーVEN国会議長を傀儡体制首班に擁立して承認、マドゥーロ体制に揺さぶりをかけてきた。だが傀儡体制に施政の実態はなく、国連、および国際社会の大多数の国々はマドゥーロ政権を正統政権と認めてきた。

  ブルームバーグは、「グアイドーは11月末からバイデンチームに接触を働きかけているが、実現していない」と指摘。来年1月5日に国会議長任期が切れ、下野を余儀なくされるグアイドーが冷遇されている様子を伝えている。

  マドゥーロ政権は、ロシア、中国、イラン、トルコなどと密接な関係にあるが、バイデンチームは露中両国などが米VEN対話交渉に関与するのを期待しているという。

  同チームは交渉開始の条件として「VENでの民主選挙実施」を挙げている。だがマドゥーロは2018年の大統領選挙で当選。また、さる12月6日の国会議員選挙で圧勝しており、VEN側には国政選挙を新たに実施するつもりはない。

  トランプが11月3日の米大統領選挙で敗北しながら、それを認めない「反民主姿勢」は、米国の対外「民主選挙」要求の威力を殺いでいる。

  

  

  

   

コメント

このブログの人気の投稿

ラ米学徒、久保崎夏の思い出

『ホンジュラスに女性大統領誕生』公開のお知らせ

メキシコ外相が「メリダ計画」終了を宣言