ベネズエラ制憲議会(ANC)が役割終える

   ベネズエラの制憲議会(ANC)は12月15日、国会議事堂で最後の本会議を開き、ディオスダード・カベ―ジョ議長が活動を総括し閉会。ANCは役割を終えた。

  今月6日の国会議員選挙に当選したカベ―ジョ議長をはじめ277人の議員は、21年1月5日発足する新国会の議員になる。政権党PSUV副党首の同議長は、国会議長の有力候補だ。

  カベ―ジョは総括演説で、「ANCのお陰で国会議員選挙を実施することができ、それによってVENに平和をもたらすことができた」と強調した。選挙では定数277のうち、政権党連合GPP(大愛国軸)が一般議席253、および先住民割り当て全3議席の計256議席を獲得。野党議席は21だけとなる。

  2015年12月の前回国会議員選挙では、保守・右翼・極右の反政府野党勢力が圧勝し、マドゥーロ政権との間に権力の捻じれが生じた。それが行政の重大な障害になったため、政権は17年5月1日、ANC開設を決め、7月30日にANC議員選挙を実施。当選した政権側議員545人が8月4日就任した。

  憲法はANCを「あらゆる憲政機関の上位にある」旨を規定。これを論拠に、ANCは14の法を制定、政令98、合意80、その他40の決定を承認した。とりわけ重要なのは、18年の大統領選挙と今回の国会議員選挙の実施だった。

  カベ―ジョは、「1月5日の国会発足時の本会議に(新国会議員以外の)ANC議員全員を招待する。VENの本質であるボリ―バルとチャベスと共に議場に入ろう」と述べた。

  ANCは事実上の代理国会だったため、憲法条項の起草はしなかった。

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