グアテマラ副大統領が大統領に辞任呼び掛け

   グアテマラのギジェルモ・カスティージョ副大統領は11月20日記者会見し、国民不満が渦巻いているため共に辞任すべきだ、とアレハンドロ・ジャマテイ大統領に呼び掛けた。副大統領は話し合いを求めたが大統領が拒否したため、呼び掛けを公開した。

  18日に国会で成立した2021年度予算は、教育と保健の予算が大幅に削られた。COVID19による経済停滞に加え、ハリケーン襲来で社会は混乱、国民不満は増幅している。

  今年1月就任したジャマテイは右翼で、昨年の大統領選挙前から政治資質を危ぶむ指摘があた。今回の辞任呼び掛けの背景には、国会決議によるペルー大統領解任・交代劇の影響もあるはずだ。

  予算歳出への怒りなどから青年数百人が21日、グアテマラ市中心部にある国会に押しかけ、その一部が乱入し放火、国会の一部が燃焼した。

  一方、先住民運動女性指導者リゴベルタ・メンチュ―(1992年ノーベル平和賞受賞者)は同日ジャマテイ大統領に対し、拒否権を行使して予算成立を阻むよう訴えた。

▼国会が予算決定過程を中断

 グアテマラ国会は11月23日、国会を18日通過した21年度予算の最終的決定過程を停止sさせた。一方、副大統領らから退陣を迫られているジャマテイ大統領は22日、「米州民主憲章」適用を米州諸国機構(OEA)に要請すると述べた。

 2001年に制定された同憲章は、OEA加盟国の民主状況が危機に瀕した場合、OEA多国籍軍の投入を含む民主回復活動の発動を謳っている。  

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