ベネズエラがグアテマラと事実上断交

   ベネズエラ政府は11月18日、在グアテマラ大使館の業務を19日正午をもって打ち切り、大使館を閉鎖すると発表した。これはグアテマラのアレハンドロ・ジャマテイ大統領が10月19日、グアイドー派の「大使」を信任したのを受けた措置。

   トランプ米政権に近い右翼のジャマテイは今年1月に就任したが、すぐにマドゥーロVEN政権との関係が悪化した。ジャマテイは次期大統領に決まっていた2019年10月、就任式にフアン・グアイドーVEN国会議長を招こうとVEN入国を試みて拒否された経緯がある。

  VENでは12月6日国会議員選挙があり、グアイドーの議長任期は来年1月5日に終わる。トランプ政権に擁立された傀儡である「暫定大統領グアイドー」という虚構は、任期切れと後ろ盾のトランプ敗北で雲散霧消する瀬戸際にある。なのにジャマテイは虚構を選んだ。

  トランプ当選時の16年11月ごろから「ポスト・トゥルース」(真実なき時代)という虚偽に満ちた時代が始まったとされるが、ラ米における最大の虚構はグアイドーだ。トランプ政権は、この虚構をもってラ米を分断し、影響力を行使してきた。

  バイデン政権が始まれば、米VEN関係の様相が変わる。ジャマテイは「トランプ再選」を見越してグアイドーを「承認」したのだが、道を誤ったと言えよう。  

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