ボリビア大統領選まで1週間、決選ならば保守有利か

   10月18日実施のボリビア大統領選挙まで1週間。7候補が出馬しているが、上位2人が11月29日予定の決選投票に臨む公算が大きい。

  昨年10月の大統領選挙で現職大統領エボ・モラレス(社会主義運動=MAS)が当選したが、白人系経済支配層が首謀した米国絡みの軍事クーデターで11月追い落とされ、モラレスはメキシコに脱出。12月にペロン派政権が登場して間もないアルゼンチンに亡命した。

  クーデター派の極右ジャニーネ・アニェスが臨時大統領に「御手盛り就任」。アニェスは今選挙に出馬したが、不人気で9月、立候補を下りた。

  各種世論調査では、モラレスの後継者ルイス・アルセ元経済・財務相(57)が支持率30%台前半で1位。次いで同20%台後半の、MNR(革命的民族主義者運動)のカルロス・メサ候補(67)。

  保守主義のメサは2002年にゴンサロ・サンチェス=デ・ロサーダ大統領の下、副大統領になったが、03年10月、サンチェスが汚職や失政で追放されたため、暫定大統領に就任、05年まで務めた。

  18日の第1回投票ではアルセが1位になるが、過半数得票は無理。「得票率40%、2位に10ポイント差をつける」という、もう一つの当選条件も満たせず、メサとともに決選に進出する見込み。

  決選では、支持率が10%台前半で3位のルイス・カマチョがメサ支持に回り、メサが当選する可能性が大きい。カマチョは、サンタクルースデラシエラ財界の極右で、昨年のクーデターの首謀者だった。

  アニェス暫定政権は、「モラレス憎し」から形振り構わずアルセ落選運動を展開。国家選挙理事会(CNE=中央選管)は、政府の違法行動に沈黙している。

▼最終世論調査では42%対31%

  10月12日発表の最終支持率調査でルイス・アルセは42%、カルロス・メサは31%。3番手はルイス・カマチョは16%だった。

  支持率3%弱で5番手のホルヘ・キロガ元暫定大統領(2021年自由党)は11日、「決選進出は困難」として、出馬を取り下げた。


 

  

  



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