国連人権理事会がVEN報告公表、VEN政府が反撃

    ジュネーブの国連人権理事会の調査団は9月16日、ベネズエラ人権状況報告書を公表した。調査団はVENを訪れ現地調査を計画していたが、VEN政府の許可が得られなかった。このため、逮捕された32人が受けた監禁状態、拷問、強姦などをはじめ約100人の当該被害者から遠隔聴取してまとめた。

  調査対象のVEN国家機関として、国家警備隊(GNB)を含む国軍(FANB)、国軍防諜局(DGCIM)、国家軍法起訴者収容所(CENAPROMIL)、国家諜報局(SEBIN)、国家警察(PNB) 、警察特殊部隊(FAES)、科学刑事犯罪捜査隊(CICPC)などが出てくる。

  カラカス市内にあるSEBIN本部地下5階にある尋問室(通称「墓場」)での拷問の様子が細かく記されている。「法律外処刑」で殺された容疑者らの遺体を葬る大きな穴についての記述もある。

  米国や、ブラジルなど米国寄り諸国は、この報告をマドゥーロVEN政権攻撃に早速用いている。

  一方、ホルヘ・アレアサVEN外相は16日、報告を「対米従属諸国に支配されている幻の反VEN調査団による虚偽に満ちた報告だ。遠隔作成され、調査の方法論も欠けている」と反撃した。

  同外相は、「極悪の人権記録を持つ諸国がイデオロギー目的で書いた、政治化され異端尋問的ないかなる機関もVENは認めない」とも述べた。

  アレアサはさらに、「国連高等弁務官事務所のミチェル・バチェレ―弁務官(前チリ大統領)とVENの関係を阻碍しようとしている」と報告を非難した。

▼5カ国に選挙監視団派遣を要請

  VEN国家選挙理事会(CNE)は9月16日、イラン、ロシア、中国、キューバ、南アフリカの5か国に12月6日実施予定の国会議員選挙に監視団を派遣するよう要請した。

  欧州連合(EU)にも要請しているが、EUは「準備時間が足りない」と難色を示している。 

  

 

  

 

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