ベネズエラのブラディーミル・パドゥリーノ=ロペス国防相は2月11日、アプレ州内のコロンビア国境地帯で先週、地元民8人が対人地雷に触れて死亡した、と発表した。同国防相は、コロンビアの武装麻薬組織が地雷を仕掛けたと見ている。 国防相はまた、1月から国境地帯で陸軍が展開中の「2022年ボリーバルの盾」作戦で、越境してきていたコロンビア組織要員9人を殺害、46人を逮捕したと明らかにした。 ベネズエラ軍は、武装麻薬組織を「コロンビア麻薬取引武装テロリスト」、略して「TANCOL」と 呼んでいる。 ▼マドゥーロ大統領が穏健左翼を糾弾 ニコラ―ス・マドゥーロVEN大統領は2月9日、台頭しつつある南米穏健左翼の指導者たちを激しく糾弾した。それは同指導者らが、ベネズエラ、キューバ、ニカラグアの権威主義的国家を批判し、一線を画す発言をしてきたことに業を煮やしたからだ。 マドゥーロ大統領は、「(彼らは)帝国主義と寡頭勢力に敗北した失敗左翼だ。彼らは美顔料を塗って寡頭勢力に許しを請うが、寡頭勢力は許さない。そこで、あの辺にいる卑怯な左翼は、反革命、反ボリーバル主義の最悪の表情をつくろっている」と扱き下ろした。 キューバのミゲル・ディアスカネル、ニカラグアのダニエル・オルテガの両大統領が、非案されても沈黙しているとの対照的だ。 マドゥーロは穏健左翼の名前を挙げてはいない。だが、一にガブリエル・ボリッチ次期チリ大統領であるのは明らかだ。次いで、ペルーのペドロ・カスティージョ大統領や、コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領候補らだ。いずれも権威主義左翼諸国の人権や自由の問題を批判してきた。